コダジューのフィールド日記

***  秋ヶ瀬公園・大久保農耕地 ***
<平成15年4月29日>5:00〜8:20 快晴

「早朝の森は気持ちがいい。」
家を4時20分に出発。5時前にピクニックの森に到着。まだ日が昇っていない。
森の中はうっすらと朝もやに包まれている。この2-3週間ほどで一気に木々の葉や草が緑の濃さを増し、あたりに新緑の強烈な匂いが漂い清々しい。
朝もやに包まれた誰もいない早朝の森を小鳥のさえずりを聞きながら歩くのはホントに気持ちがいい(特にライファーがかかっていない時)。

ネット上のキビタキはもういくつも見ているが、実物はまだ。先週近場で探して見つからなかったが、この日は森の中に入るとすぐに久しぶりのキビタキの声。姿もすぐに見つかった。キビタキは私の大好きな鳥の一つ。この時期、まずキビタキに会えないと、GWの間中キビタキ探しになってしまうので、とりあえず一安心。

一回りして、他の夏鳥の声も聞こえないのですぐに子供の森へ移動。
ここでも、入り口ですぐキビタキに遭遇できたが、やはり他の夏鳥の声はない。6時を過ぎると他のバーダーもチラホラ見かけるようになったが、やはり、キビタキ以外は見つけられないようだった。

秋ヶ瀬公園を2時間ほどで後にし、予定していなかった大久保農耕地に向かった。
この時期、シギチが各種来ている可能性がある。と思い水の張ってある田圃をグルグル探し、漸く鳥の姿を見つけた。100羽ほどのムナグロの群れが数面の田圃に集まっていた。
昨年は見られたキアシ、アオアシなどは残念ながら見つけられなかった。

<秋ヶ瀬公園>
<出会えた鳥>
 アオサギ、カルガモ、オオタカ、キジバト、コゲラ、ヒバリ、ヒヨドリ、モズ、キビタキ、シジュウカラ、ホオジロ、スズメ、ハシブトガラス
<以上14種>
<声のみ>
コジュケイ、キジ、オオヨシキリ

<大久保農耕地>
<出会えた鳥>
 カルガモ、ムナグロ、ヒバリ、ツバメ、ハクセキレイ、ツグミ、ホオジロ、スズメ、ムクドリ、ハシブトガラス
<以上10種>
2003年4月29日 11時00分00秒

***  都民の森 ***
<平成15年4月27日>8:00〜14:00 霧〜曇り〜晴れ

先週末、葛西臨海公園にコマドリが出た(らしい)。
都合で出かけられず、「本物の苔の上のコマドリのほうがずっといい」と、イソップのすっぱい葡萄状態で、都民の森を計画。
昨年行ったのも今頃と思い検索すると、これが同じ日。昨年は見事ふられたが、最近つきに見放されていることもあり、同じ日の今年もいやな予感を感じつつ、葛西でめでたくコマドリをGETしたばかりのTさんを無理やり誘い、6時過ぎに家を出発。

駐車場の開門まで15分ほど待って8時過ぎに駐車場に入り山を登り始める。都民の森は霧に包まれていた。このあたりの落葉樹はまだ葉が出始めたばかりのものが多く、開ききっていない。鳥は見やすいはずだが、鳥の影は少ない。

山道は、終始ミソサザイの声が聞こえている。ポイントにつくと、先着のカメラマンの方が、朝方からコマドリ声は聞いているとのこと。期待が膨らむ。そのうち上流の方から「ヒンカララララ」の特徴のある声。谷の方ではなく山側。10名弱のギャラリ全員で探すがなかなか見つからない。と、突然斜面の木の中から谷の方に一直線に小鳥が飛んだ。飛んだ先の苔むした岩の間にいたのは初めて見るコマドリ\(^o^)/

その後、このコマドリは渓流横の苔むした岩や倒木の間を下流に行ったり上流に登ったりと、時折、ヒンカララララをやりつつも、終始チョコマカチョコマカと落ち着かず、満足な写真は撮らせてくれなかった。ま、でも会えただけで十分に満足(^0^)

コマドリ以外には、オオルリ、センダイムシクイ、ヤブサメの声を耳にした程度。夏鳥のオンパレードになるにはあと半月くらいかかるのだろうか。

<出会えた鳥>
 キセキレイ、ヒヨドリ、ミソサザイ、コマドリ、コガラ、ヒガラ、ヤマガラ、シジュウカラ、ゴジュウカラ、カケス<以上10種>
<声のみ>
アオゲラ、アカゲラ、コゲラ、オオルリ、ヤブサメ、ウグイス、センダイムシクイ、イカル

2003年4月27日 18時00分00秒

*** 荒幡富士・多摩湖・狭山公園 ***
<平成15年4月19日>6:30〜8:30 薄曇り

ちょっと早いのかもと思いつつ、近隣でのキビタキ情報も聞こえてきたので、近場の森に夏鳥の姿を求めて早朝に出かけた。

久しぶりの荒幡富士。いつも5月初めにはキビタキが姿を見せてくれる。落葉広葉樹中心の小さな森は、開き始めた木々の薄緑の葉っぱがみずみずしい。まだ森の中は見通しがよいが、鳥のほうは盛んに囀るシジュウカラが中心で夏鳥の方はまだのようだった。

続いて、帰り道の途中の多摩湖・狭山公園に寄った。
多摩湖はまもなく改修工事に入り平成21年まで工事が続くようだ。当分湖の方は探鳥ができなくなる(ーー;)
カンムリの夏羽が残っていないかと密かに期待したが、湖面にはコガモとカルガモのみ。このところの暑さでカモ類やカンムリは北に繁殖の旅に出てしまったようだ。

狭山公園もいたるところシジュウカラの囀りであふれている。堤防下広場の桜の木でピョー、ピョーというアオゲラの声。続いてけたたましいドラミング。15分ほど木の下でじっくりと観察させてくれた(^0^)
残念ながら、ここでもキビタキなど夏鳥の姿や声を確認することはできなかった。

この日は朝から気温も高く、桜が散ったばかり(ソメイヨシノでない桜はまだ咲いている)というのに、すっかり初夏を思わせる陽気。いよいよ、胸がワクワクの夏鳥の季節が到来する♪

<出会えた鳥>
 カワウ、カルガモ、コガモ、キジバト、アオゲラ、コゲラ、ハクセキレイ、ヒヨドリ、ツグミ、シジュウカラ、メジロ、シメ、スズメ、ムクドリ、オナガ、ハシブトガラス<以上16種>
<声のみ>
コジュケイ、キジ、ウグイス

2003年4月19日 10時00分00秒

***  葛西臨海公園 ***
<平成15年4月13日>7:20〜11:30 快晴・暑い

前日の雨が上がって快晴。特別の珍鳥情報もなく、こういう時のこの時期は葛西に行けば何かに遭遇できるかもと、到来し始めた夏鳥を求めて葛西臨海公園に出かけることにした。
早朝、メールをチェックすると、Fさんから、葛西での前日の成果:コイカル、アメリカコガモ、シマアジ、オオハシシギが出ているとのこと。懸案のコイカル!!

日中の混雑が容易に想像できたので、7時ちょっとすぎには現地に到着。コイカルと夏鳥を求めて、川沿いのルートを歩くも何もいない。カメラマンもチラホラ見かけるが、皆手持ち無沙汰。尋ねると「な〜んも」とつれない返事(^^;)

なぎさのゲートが開く9時までと周辺を歩き回っていると、漸く「チヨチヨビー」の1年ぶりの囀り。 センダイムシクイだ。取り敢えず期待していた夏鳥が見つかり幸せ気分♪ 枯れ木の細い枝を忙しく飛び回っていた。結局コイカルを探し続けたものの遭遇ならず(ーー;)

西なぎさにはシギチの類はほとんどなし。唯一目の前を飛んだのはイソシギ。海上のくいの上には50%の割合で頭の黒くなったユリカモメが見られたが、アジサシの姿はなかった。

鳥類園には、キンクロハジロ、ホシハジロ、ハシビロガモなどがまだ残っていたが、オオバンやバンの姿が目立った。汐入の池では、いつものセイタカシギの数が多く、情報をいただいたオオハシシギも見つけられたが、アメリカコガモ、シマアジは見つけられなかった。

この時期、冬鳥と夏鳥が交錯しているが、この日の夏鳥はセンダイムシクイのみ。冬鳥は、各種カモ類のほか、オオジュリン、シロハラ、ツグミが残っていた。

<出会えた鳥>
カイツブリ、ハジロカイツブリ、カンムリカイツブリ、カワウ、ダイサギ、コサギ、アオサギ、カルガモ、コガモ、オカヨシガモ、ハシビロガモ、ホシハジロ、キンクロハジロ、スズガモ、バン、オオバン、コチドリ、オオハシシギ、イソシギ、セイタカシギ、ユリカモメ、キジバト、ハクセキレイ、ヒヨドリ、モズ、シロハラ、ツグミ、ウグイス、センダイムシクイ、メジロ、オオジュリン、カワラヒワ、スズメ、ムクドリ、オナガ、ハシブトガラス
<以上36種>

2003年4月13日 14時30分00秒

***  上野不忍池 ***
<平成15年4月6日>6:50〜7:30 快晴・風強く、花粉多し

10日ほども前か、波崎と上野公園でコスズガモ出現のの情報が相次いで入った。波崎は雄、上野は雌のようであるが、この日は用事も控えており近場の上野を選択。

この日の上野公園は桜が満開。そういえば昨年のアカツクシガモ騒動のときも桜が満開だったような。調べてみると昨年出勤前に不忍池を訪れたのは3月18日。昨年より半月ほど遅い桜である(というより昨年が早すぎた)。

花見客で混雑する前に、というより所用もあったので、朝7時前には不忍池に到着。3〜4人ほどのバーダー・カメラマンがいるものの、見つからずに右往左往。取り敢えず、キンクロの群れの中を双眼鏡で確認しながら広小路側の池を一周してみる。

半周したところで、Tさんに遭遇。今到着したとのこと。一緒に残りの半周を探しながら歩いて、元のスタート地点に戻ったところで、コスズガモが見つかっていた。

コスズガモの雌は嘴の根元が白いが、キンクロの雌もたまに白くなっている個体が見られる。明確な相違点は、後頭部に冠羽がなくつるりとしている点。頭の形もキンクロは普通に丸いが、コスズガモは後頭部がとがっている点が特徴のようである。目はともに黄色であるが、キンクロの目の黄色の方がやや鮮やかに見える様な気がした。

30分ほど彼女とお花見デートを楽しんだ後、混雑する前に池を後にした 。

<出会えた鳥>
  カワウ、、マガモ、カルガモ、オナガガモ、ハシビロガモ、ホシハジロ、キンクロハジロ、コスズガモ、ヒヨドリ、スズメ、ムクドリ、ハシブトガラス

<以上12種>

2003年4月6日 17時00分00秒

*** 埼玉県 日高市 ***
<平成15年3月29日>8:30〜11:10 曇り

1月の北海道では、札幌大通り公園の乱舞にすれ違い、先日3月の苫小牧では市街地に普通にいると言われたものの結局かすりもしなかったキレンジャク。
先日来、我が家に比較的近い埼玉県日高市に現れているという。
群れで餌を食べつくすまではあまり移動しない習性のため、暫くは餌が残っていてほしいと祈りつつ、週末を迎えた。

途中道を間違えたものの1時間半ほどで到着。ポイントは確認していかなかったが、誰かいるだろうとのいつもの安易な気持ちであたりをうかがうと、いつもお世話になっているBBさんご夫妻のほか2-3名。早朝には「キ」も出たらしいとの情報で、取り敢えずまだいることを確認しホッ。

そのうち、BBさんの携帯が鳴り別のポイントに出現との情報。5分ほど歩いたところに10数名のバーダー、カメラマンがレンジャクを追っていた。20羽強のヒレンジャクの群れ の中に1羽キレンジャクが混じっているという。1羽1羽スコープでチェックしていくと、ほどなく尾羽の黄色いのを見つけることができた。

よくよく観察すると、黒の過眼線がキレンジャクの場合は頭の後ろの方で細くなって途中で切れている感じ。お腹もヒレンジャクのような黄色味がないようだ。
お天気が曇り勝ちであったことと、餌が樹上ではなく地面に落ちていた(のか、草の実なのか)ため地面で採餌し、休憩のときはかなり木の高い位置に止まることが多く、満足な写真を取ることはできなかった。

この後周辺を歩いてみた。
冬鳥はレンジャクのほかにもツグミ、ジョウビタキ、シメ、アオジなど残っている。
反面、ウグイスは地鳴きしたと思ったら、すぐに囀りの練習?も自信無げに行っていたり、セキレイの仲間が囀っていたり、モズがペアで行動していたりと、春の恋の季節♪を迎えつつあることが感じられた。

<出会えた鳥>
  カワウ、アオサギ、オオタカ、キジ♂、キジバト、コゲラ、ヒバリ、キセキレイ、ハクセキレイ、セグロセキレイ、ヒヨドリ、モズ、キレンジャク、ヒレンジャク、ジョウビタキ♀、ツグミ、ウグイス、エナガ、シジュウカラ、ホオジロ、アオジ、シメ、スズメ、ムクドリ、ハシブトガラス

<以上25種>
<番外>コジュケイ(声のみ)、(おそらく)テン?(明るい茶色で細長い。40Cm位)
2003年3月29日 19時00分00秒

*** 波崎 ***
<平成15年3月23日>8:00〜11:30 快晴

1週間前の日曜日にアラナミキンクロが目撃された。場所は波崎。
一生に一度見るチャンスがあるのだろうか、と思ったものの、週末は北海道苫小牧1泊2日が入っていて直ぐには行けない。
ところが、前日土曜日の段階でもまだいるとの情報。というわけで、連休最終日のこの日、予想される渋滞を避けるため、早出早帰りを目指し、5時15分出発。

波崎に到着すると、既に10名ほどのギャラリーが集まっている。3日間連続出動のアカショウ2号さんに居場所を教えてもらい双眼鏡を覗くと、アラナミキンクロは寝ている(^^;)
肝心の特徴ある嘴を羽根に隠しているため、周りのスズガモの雌とあまり区別がつかない。頭の後ろやほほに白い部分があるのと、若干色が濃い点がポイントのようだ。大きさも若干大きいようだ。
8時から10時15分まで待ち続けたが、20-30分おきに数秒間だけ嘴を出すだけで、終始お休みモード。嘴を出した瞬間だけカシャカシャカシャというカメラのシャッター音が響いた(^^;)

そのほかの鳥では、ハジロカイツブリの夏羽があちらこちらに群れていた。また、数は多くはないがカンムリカイツブリ、アカエリカイツブリも見られた。
防波堤の反対側の海水浴場側には、かなり遠い場所で波間に見え隠れしながらウミスズメが5羽ほど見つかった。
手前の砂浜には、ミヤコドリ3羽のほか、数は少ないながらハマシギ、トウネンがせわしく動いていた。また、ツバメが2羽防波堤を飛んでいた(今年初認)

このあと、風力発電のポイントで海鳥を探してみたが、クロガモの10羽ほどの群れのほか、アビ類のような違うような大き目の鳥が2羽見られたが、遠いため識別不能であった。

渋滞を避け、12時前には現地を発ち15時前には家に帰り着くことができた。

<出会えた鳥>
  ハジロカイツブリ、アカエリカイツブリ、カンムリカイツブリ、カワウ、スズガモ、クロガモ、アラナミキンクロ、ウミアイサ、ミヤコドリ、トウネン、ハマシギ、ユリカモメ、セグロカモメ、シロカモメ、カモメ、ウミスズメ、ヒバリ、ツバメ、ハクセキレイ、タヒバリ

<以上20種>

2003年3月23日 19時00分00秒

苫小牧周辺1泊2日
<平成15年3月20−21日>快晴/晴れ〜雪〜快晴

昨年2月に訪れたウトナイ湖と演習林。同行して居残った方から送っていただいたウトナイ湖の夕暮れに舞うマガンの群れとクマゲラの写真。この2つを何とかしたいと、苫小牧1泊2日の格安ツアーを探し、出かけることにした。

<1日目>
ケチケチツアーに徹しようとカーナビなしの軽自動車を申し込んだところ、出てきた車はラッキーなことにカーナビ付1300CC。
予想外の雪の多さにちょっとビビリながら、圧雪路でブレーキテストを行い感触を確かめてから、いざ探鳥ツアー開始(^0^)

(海岸・港)
ウトナイ湖を通り越し、最初に向かったのは勇払原野。案の定、原野の方にはわずかにトビが舞う程度で生き物の姿はほとんど見られない。
海岸側には、一見何もいないが、双眼鏡でしっかり覗くとクロガモの群れやホオジロガモがかなりの数。昨年2月に雌をみた苫小牧東港では今回はビロードキンクロの雄を見ることができた。
また、西港の近くではシロカモメだけがかなりの群れを作っていた。残念ながら密かに期待していたウミスズメ類やアビ類、コオリガモの姿は見つけられなかった(^^;)

(北大苫小牧演習林)
次に向かったのが、クマゲラの住む(はずの)北大演習林。昨年2月に声だけ聞いてすれ違ったところ。6月にはずしたので、今回で3度目。
駐車場の手前にある道路際の池には今年もまたアメリカヒドリが泳いでいた。
駐車場に車を止め、いつものルートを歩いていると、待ってましたピューイピューイの忘れもしないクマゲラの声。距離は30−40m程度か。しばし声のする方向をうかがってみたが、気配がない。15分ほどして、声のした方向に足を向けてみたが、結局またもすれ違い(ーー;)
あの声は飛び去るときの声だったのだろうか。翌日のリトライに期待しよう。
この後、フィールドノートを書きとめていると、そのノートの端にいきなりハシブトガラが止まった。餌をねだりに来たらしい。ヤマガラは人懐こいが、ハシブトガラはそれ以上のようだ。

(ウトナイ湖)
夕暮れに乱舞するマガンの群れを見たい、これが今回の最大のイベント。念には念を入れ、ウトナイ湖の夕暮れ2日間確保。

まず、白鳥の餌付けをしているというレイクランドに寄った。
駐車場のそばまで白鳥が餌をねだりに来ている。湖岸に出ると、オオ・コ・コブ逢わせて60羽ほどのハクチョウの姿とオナガガモの群れ。ほかの鳥はほとんど見当たらないが、丹念に探すとホオジロガモが盛んに潜水して採餌している。暫くするとミコアイサのペアもやってきた。
すぐ隣には昨年できたという鳥獣保護センターがあり覗いてみたが、保護されている鳥は見ることができなかった。館内展示と湖面に面した広々としたガラスの外に餌台があり、アカゲラやカワラヒワが来ていた。

ネイチャーセンターでは、3万羽のマガンが来ているとの表示が出ていた。湖面は、昨年2月のときと同じように氷がびっしりと張っており、はるか沖の川の水が流れ込むところに開氷面がわずかにあるのみ。
17時ころ湖岸に出てみると、もうマガンの群れが三々五々湖に帰りつつあるところ。10-30羽ほどの群れで帰ってくるが、すぐ水面に降りるのではなく、湖をぐるぐると回っている。群れがいつの間にか合流するのか、100羽以上の群れで飛んでいることもある。
残念ながら水面が遠いため着水するところはかなり遠く、いい写真が撮れない。たまに頭の上を通過するのもあるが、そのスピードは時速100kmほどもあるらしく、とてもカメラで追いきれない(^^;)。
18時ころにはあたりもだいぶ暗くなり、戻るガンもほとんどなくなっいた。16:30〜17:30頃が帰還のピークのようだ。

この日は、苫小牧随一のグランドホテルニュー王子に泊まった。

<2日目>
(苫小牧海岸)
天気予報が早朝の気温をマイナス7度としていたことと、夜、花粉症の影響か鼻がつまってよく眠れなかったこともあり、早朝の海岸探鳥は取止めることにした。

朝食後ホテルをチェックアウトして向かったのは、苫小牧の海岸。しかし、前日と同じようなクロガモ、ホオジロガモ、シノリガモといった鳥が中心で、ウミスズメ・アビ類はここにも見当たらない。
念のため、漁港にも寄ってみたが、こちらはカモメ類も含めほとんど鳥の姿はなかった。

(またまた演習林)
今日こそ、クマゲラをと意気込んで、20-30cmも雪の轍ができた悪路を演習林に向かった。
当地に半年前に単身で赴任したという方にお会いし、いろいろ情報を聞かせていただくとともに、演習林内を同行させてもらった。
今シーズンクマゲラが巣穴にしているという木の前で小1時間粘ってみたが、気配はなし。途中でお会いした子供づれのご婦人(毎日散歩しに来ているらしい)は、さらに別の木によく来ているという話も聞いて、そこでも少し粘ってみた。が、結局この日は3時間半の間声すら聞くことはできなかった。クマゲラ手強し。
途中、目の前にキバシリが姿を見せた。昨年2月の支笏湖以来、2度目の遭遇。カメラを向けた瞬間、遠くの木に飛んでいってしまった。
この日は、次第に雪が強くなったため車内で昼食をとった後、最終ポイントのウトナイ湖に向かった。
お昼のラジオのニュースで、全日空でシステムトラブルがあり欠航便やかなりの遅れが出ているとの情報があり、いやな予感がした。

(またまたウトナイ湖)
  前日、すでにマガンの群れの帰還を見ているし、13時にはウトナイ湖に到着したため、のんびりムードの探鳥(どうせもはやライファーもないし・・・)。
ネイチャーセンターでは、餌台の鳥を襲いにくるというハイタカを待って1時間ほど2階の窓際に座り込んでいたが、根負け。
センターの若い女性職員にヒシクイとマガンの識別などいろいろな話を教えていただいた。聞けば日本野鳥の会の職員で横浜から転勤でこちらに来ているとのこと。趣味を仕事にできるのはなんともうらやましい。江戸崎のオオヒシクイの話などで盛り上がってしまった。

この日は、シマアオジの道から湖岸に出た所のデッキで16時半頃からマガンを観察した。
マガンは前日と変わらず三々五々と集結しててきたが、時折上空を通過する飛行機が気にかかった。ここは、新千歳空港の着陸コースの真下にあり着陸1-2分前に通過する。通過するたびチェックしたが、どうも全日空便が少ない気がする。やはりお昼のニュースの影響がまだ続いているのか。
いやな予感が一段と増してきたため、18時までの予定を切り上げ、17時15分にウトナイ湖を離れた。

(帰りの空港にて)
19時返却予定のレンタカーを17時半に返し、空港に向かった。全日空のカウンターに行くと、欠航便の張り紙が出ている。手元のチケットを見ると、やな予感が的中、20:50発の便は見事当選(^^;)
早速カウンターに並んで相談すると、JAL便に振り替えてくれるという。連休初日であることと早めに空港に来たのが幸いした。ところが、振替便はもともと19時15分発のものが20時20分に遅延しているという。ま、予定より30分も早く帰れると喜んでいると、場内アナウンスで20:40分になるという。その後20:50、20:55、21:00とどんどん遅延。漸く20:45分に機内に乗り込みなんとか終電に間に合うとほっとしていたところに機内アナウンス。「搭乗手続きの人数と実際の搭乗者数が不一致になりましたので、該当者の荷物をこれから降ろします」(^^;)
それでもなんとか、21:20に離陸、なんとか終電に間に合った。

(総括)
結局、最大の目的のマガンの群れは見ることができたものの、もうひとつの宿題:クマゲラはまたまたニアミスに終わり、宿題を終わらせることができなかった。ということは、困ったことにまたこの地に来ないといけない(^^;) 初夏になれば間違いなくこの場所で繁殖するだろう。そのときがチャンスかも。また格安ツアーを探す必要が出てしまった(^^)

<出会えた鳥>
(北大苫小牧演習林)20日快晴13:30-15:15/21日曇り〜雪9:00−12:30
マガモ、ヨシガモ、ヒドリガモ、アメリカヒドリ 、オナガガモ、ホシハジロ、ホオジロガモ、カワアイサ、トビ、アカゲラ、コゲラ、ヒヨドリ、 ミソサザイ 、ツグミ、シマエナガ、ハシブトガラ 、ヒガラ、ヤマガラ、シジュウカラ、シロハラゴジュウカラ、キバシリ 、ウソ、ミヤマカケス 、ハシブトガラス、(番外:エゾリス)
<以上24種>
<声のみ確認>
クマゲラ

(苫小牧港・勇払原野)20日快晴10:30-13:00/21日晴れ7:30−8:30
ウミウ、カルガモ、ヒドリガモ、ホシハジロ、キンクロハジロ、クロガモ、ビロードキンクロ、シノリガモ 、ホオジロガモ、ウミアイサ、トビ、セグロカモメ、オオセグロカモメ、シロカモメ、ハクセキレイ、ツグミ、ハシボソガラス、ハシブトガラス
<以上18種>

(ウトナイ湖)20日快晴15:45-18:00/21日快晴13:00−17:15
アオサギ、マガンオオヒシクイ、コブハクチョウ、オオハクチョウ、コハクチョウ 、オカヨシガモ、ヒドリガモ、オナガガモ、ホオジロガモ、ミコアイサ、カワアイサ、トビ、オジロワシ、オオワシ 、オオセグロカモメ、シロカモメ、アカゲラ、コゲラ、ハクセキレイ、ヒヨドリ、ツグミ、シマエナガ、ハシブトガラ、シジュウカラ、アトリ、カワラヒワ、スズメ、ハシブトガラス、ハシボソガラス
<以上30種>

<2日間合計:50種>


2003年3月22日 18時00分00秒


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